医療の職には、様々な資格保持者が関わっている。例えば、医師や薬剤師は典型例であり、他にも臨床工学士や理学療法士などの様々な資格保持者が勤務をしている。
そのような中で、看護師は最も患者と接する機会が多い職業である。
では、看護師に求められる患者への対応とは、どのようなものであろうか。
看護師は、献身的で優しく入院患者の気持ちを汲んでくれるというようなイメージが定着している。
しかし、そのようなことを毎日実践している人は、すぐに辞めることが多い。
入院患者一人ひとりに対して親身に接することは重要であるが、常に献身的な奉仕をしていた場合、仕事が終わらなくなる。病院では一人の看護師が十数人の入院患者を担当することがあるためだ。
また、全体として行うお風呂補助や食事の補助などの場合、ゆっくりと行っていると全く進まず、結果的に残業が増えてストレスが溜まり継続困難となる。
そのような献身的な奉仕者は、すぐに退職することになってしまうだろう。
しかし、速度を重視して雑に行って良いかというと、当然それはダメである。
では、どういった対応が理想的なのだろうか。
それは、臨機応変に個別の患者に合わせた看護を実践することだ。
例えば、相談事を持っている入院患者に対しては、時間を取って良く話を聞く必要がある。しかし、テレビに夢中になっている患者に対して積極的に話かける必要性は全くない。
そのため、個々の人に応じて適切な対応ができることが、自分にとっても患者にとっても大切なことである。